不眠における睡眠薬の活用

睡眠薬の効果

 

 

睡眠薬は寝つきをよくしてくれるもの、よく眠れるものというイメージが強いですが他にも様々な働きがあります。

 

広く一般的に利用されている「ベンゾジアゼピン系」の睡眠薬について考えてみましょう。ベンゾジアゼピン系の睡眠薬を服用すると、血液中に吸収されて時間が増すごとに血中濃度が上昇します。

 

それにより精神的な緊張や不安が解消されたり和らいだりすることもあるのです。このようにこの濃度で血中に留まるように製造された薬を抗不安薬といいます。

 

さらに血中での濃度が高まると、筋肉までもほぐされて体全体リラックスすることができるのです。それ以上に血中での濃度が高まると催眠作用がでて、眠気を催します。さまざまな不眠の症状にあわせて薬を使い分けることができます。

 

ベンゾジアゼピン系の睡眠薬は、個々の薬剤で抗不安作用や鎮静作用や抗てんかん作用の強さが異なります。

 

これらは、睡眠薬を飲んでから作用するまでの時間により分類することができます。具体的にあげると、睡眠薬を服用後血中濃度が最高値になるまで1時間くらいと短時間で、薬が作用する時間も2~4時間と短いもの。これが「超短時間作用型」です。一般的には睡眠導入剤として寝つきをよくするために使用されます。

 

さらに効果が現れるまでの時間は短く、薬が作用する時間は5~10時間程度のものを「短時間作用型」といいます。一度眠ったけれど起きてしまう場合などの症状に使用されます。

 

さらに薬が作用する時間が20時間以上のものを「中時間作用型」といいます。早朝覚醒タイプに利用されることが多いです。長時間効果なので眠気やふらつきなどの症状が現れることがあります。

 

さらにさらに長い間起床後も作用しつづける「長時間作用型」があります。昼間起きている間、抗不安薬として利用します。うつ病などの精神疾患による不眠の場合に利用されます。

 

それぞれ症状にあわせた使い分けが重要なのです。